♪ピン ♪ポン ♪パン ポーーーーン♪ !!最初に注意!! このお話には、 残酷!?なシーンが含まれますので、 特にルナが大好きな人にはあまり オススメできません。ご了承ください。 |
「ピノン……」
ここは、深い深い海底にある海の妖精王が住むマリーナ城。
暗い海の中で、巻き貝の形をしたこの城は、ただ静かに淡い光を放っていた。
そのマリーナ城の一室で、海の妖精であるルナは陸への思いを馳せていた。
「はじまりの冒険」でご存じの通り、みんなと協力して闇の精霊ヤズムを打ち破り、
平和を取り戻したものの、その時黄金の鍵を失ってしまった彼女はもう陸に上がる
ことはできず、1人寂しくマリーナ城へと戻ってきていた。
母とのすれ違いもあり、鬱々とした日々を送るルナ。
ピノンやマルコ、パプーと過ごしたあの光り輝く世界を思わずにはいられなかった。
「またみんなに会いたい……。会いたいよ」
思いはそればかり。
はっ!
ルナは、サンゴのベッドから ばっ と起き上がった。
鬱屈して、暗い方向にばかり考えがいっていたが、今、彼女は前向きな考えに
出会った。
「会いに行っちゃえーーーーーーッ!!!」
そう。
なんで気付かなかったんだろう。
別に陸に上がれなくてもいい。
ポポロクロイスへ、ピノンと出会ったあの海岸に行ってみよう!
「待ってて、ピノン! 今行くわーーーーーッ!!」
ルナは城の兵士たちの目を盗み、マリーナ城を飛び出した。
さてさて、場所は変わって、こちらはダカート号。
航海はほぼ予定通りで、ダカート号は今日も元気に大海原を行く──
は ず だ っ た の だ が 。
ガクンッ
船体が大きく揺れたので、自室で本を読んでいたエレナは心配になり窓の外に視線を
向けた。波の穏やかな青い海がどこまでも広がっている。
外敵ではなさそうだ。
立ち上がり、壁際の伝声管に耳をすませる。
「なにかあったのかしら?」
そう思ったとき。
ノックと同時に入ってきたのはベルだった。
「ボス、揺れましたが大丈夫でしたか?」
「えぇ、私は平気よ」
「どうやらエンジンの調子が悪いみたいで、機関の緊急チェックをするそうです。しばらく船を
止めるそうですよ。もうすぐ船長が詳しい説明に来ると思います」
「まぁ、大丈夫かしら?」
不安な声をもらしたエレナにベルは笑った。
「アイナの話じゃ油つければ直るみたいなんで、たいしたことなさそうです」
「そう」
機関室に足を運ぼうと思ったが、どうやら大丈夫そうだ。
「クッキー焼いたんで、お茶にしませんか?」
ベルの用事はエンジンのことではなく、クッキーが焼けたことだったらしい。
エレナはほほ笑んだ。
「えぇ、お願いできるかしら。ちょっと小腹がすいてたのよね」
平和なダカート号に、嵐がせまる……!?
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||