♪ピン
   ♪ポン
     ♪パン
        ポーーーーン♪

  !!最初に注意!!
このお話には、
残酷!?なシーンが含まれますので、
特にルナが大好きな人にはあまり
オススメできません。ご了承ください。







「ピノン……」



 ここは、深い深い海底にある海の妖精王が住むマリーナ城。
 暗い海の中で、巻き貝の形をしたこの城は、ただ静かに淡い光を放っていた。
 そのマリーナ城の一室で、海の妖精であるルナは陸への思いを馳せていた。
 
 「はじまりの冒険」でご存じの通り、みんなと協力して闇の精霊ヤズムを打ち破り、
平和を取り戻したものの、その時黄金の鍵を失ってしまった彼女はもう陸に上がる
ことはできず、1人寂しくマリーナ城へと戻ってきていた。
 母とのすれ違いもあり、鬱々とした日々を送るルナ。
 ピノンやマルコ、パプーと過ごしたあの光り輝く世界を思わずにはいられなかった。
「またみんなに会いたい……。会いたいよ」
 思いはそればかり。
 
 はっ!

 ルナは、サンゴのベッドから ばっ と起き上がった。
 鬱屈して、暗い方向にばかり考えがいっていたが、今、彼女は前向きな考えに
出会った。

「会いに行っちゃえーーーーーーッ!!!」

 そう。
 なんで気付かなかったんだろう。
 別に陸に上がれなくてもいい。
 ポポロクロイスへ、ピノンと出会ったあの海岸に行ってみよう!

「待ってて、ピノン! 今行くわーーーーーッ!!」
 ルナは城の兵士たちの目を盗み、マリーナ城を飛び出した。

 





ダカート号 GO! ゴーゴゴーッ!!

第6話

「   ル ナ 様   VS  ダ カ ー ト 号 」







 さてさて、場所は変わって、こちらはダカート号。
 航海はほぼ予定通りで、ダカート号は今日も元気に大海原を行く──

 は ず だ っ た の だ が 。

 ガクンッ
 
 船体が大きく揺れたので、自室で本を読んでいたエレナは心配になり窓の外に視線を
向けた。波の穏やかな青い海がどこまでも広がっている。
 外敵ではなさそうだ。
 立ち上がり、壁際の伝声管に耳をすませる。
「なにかあったのかしら?」
 そう思ったとき。
 ノックと同時に入ってきたのはベルだった。
「ボス、揺れましたが大丈夫でしたか?」
「えぇ、私は平気よ」
「どうやらエンジンの調子が悪いみたいで、機関の緊急チェックをするそうです。しばらく船を
 止めるそうですよ。もうすぐ船長が詳しい説明に来ると思います」
「まぁ、大丈夫かしら?」
 不安な声をもらしたエレナにベルは笑った。
「アイナの話じゃ油つければ直るみたいなんで、たいしたことなさそうです」
「そう」
 機関室に足を運ぼうと思ったが、どうやら大丈夫そうだ。



「クッキー焼いたんで、お茶にしませんか?」
 ベルの用事はエンジンのことではなく、クッキーが焼けたことだったらしい。
 エレナはほほ笑んだ。
「えぇ、お願いできるかしら。ちょっと小腹がすいてたのよね」 


 平和なダカート号に、嵐がせまる……!?
 



  


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送